極真空手といえば、地上最強と呼ばれている格闘技のひとつです。
しかし、近年ではさまざまな格闘技が盛んになった影響もあり、「極真空手は弱いのでは…」といった声も少なくありません。
はたして、実際のところはどうなのでしょうか?
こんな疑問にお答えします
- 極真空手が弱いといわれる理由が知りたい
- 極真空手は他の格闘技と比べて強いの?
- 極真空手はケンカや自己防衛に役立つのか知りたい
- 極真空手に入門してどれくらいで強くなれる?
本記事の執筆者
この記事を書いている僕は、極真空手歴・筋トレ歴ともに20年以上。
15歳で極真会館に入門し、現在も日々稽古に打ち込んでいます。
日本ではじめて直接打撃制ルールを採用した極真空手は、昔はケンカ空手とも呼ばれた実践的で荒々しい格闘技。
しかし、僕自身も知人から「極真空手は弱いだろ!」といった批判的な意見をいわれたことがあるんです。
この話題は格闘技界では永遠のテーマなのかもしれませんね…
そこで今回の記事では、極真空手が弱いといわれる理由や他の格闘技との比較、そしてケンカで役立つのかについて僕の視点から解説していきます!
極真空手はなぜ弱いといわれるのか?その3つの理由
なぜ極真空手は弱いといわれるのでしょうか?
その理由は主に以下の3つ。
- 理由1.顔面パンチがない
- 理由2.つかみや投げ技がない
- 理由3.接近戦のイメージが強い
ここでは、それぞれの理由を深堀りしていきます。
理由1.顔面パンチがない
極真空手のルールでは、顔面へのパンチ攻撃が禁止されています。
これが他の格闘技と比較された場合に、大きなハンデと考えられる理由のひとつ。
たしかに、顔面への攻撃に対する防御力や対応力が不足しているのは否定できません。
しかし、実際の空手の稽古では、顔面への攻撃を想定した突きや受けの稽古も行っているので対応はできるんです。
とはいえ、日常的に顔面ありルールで練習している選手には、キックルールだとやはり劣ってしまうでしょう。
僕自身、キックボクサーの方と空手ルールとキックルールで試合をした経験があります。
結果は、空手ルールは僕の圧勝。キックルールでは惨敗でした…
つまり、ルールの違いによる影響が大きいので、強い弱いの判断基準にはならないと考えて良いでしょう。
理由2.つかみや投げ技がない
極真空手は打撃技に特化した格闘技のため、つかみや投げ技が禁止されています。
しかも、普段の稽古でも打撃技以外の稽古はほとんどやらないため、組技や投げ技、関節技などのスキルは習得しにくいのは事実。
そのため、総合格闘技や柔道のような選手と寝技で闘うと、当然ですが苦戦を強いられるでしょう。
しかし、極真空手家が繰り出す破壊力抜群の突きや蹴りは非常に有効です。
距離感をみがいておけば、打撃のみで相手を制圧することは十分に可能かもしれません。
また、近年では極真空手から総合格闘家に転身して活躍している選手もたくさんいます。
そういった理由からも、一概に極真空手が弱いとはいえないでしょう。
理由3.接近戦のイメージが強い
極真空手は顔面へのパンチ攻撃が禁止されているため、実際の試合では近距離での打撃戦が多くなる傾向があります。
そのため、遠距離での戦い方に慣れていないというイメージを持たれやすいのでしょう。
しかし、これはあくまでイメージの問題であり、実際にはフットワークを使って中距離・長距離間合いでも的確な打撃を繰り出す選手もたくさんいます。
また、普段からさまざまな距離で攻撃を繰り出す稽古も行っているため、近距離戦しかできないわけではありません。
近距離での打撃戦を得意とするイメージが強いのは事実ですが、決してそれだけではないと覚えておきましょう!
極真空手出身のプロ格闘家もいる
極真空手からは多くのプロ格闘家が輩出されており、実際に素晴らしい実績を残しています。
ここでは、有名な選手をピックアップしてご紹介していきましょう。
K-1全盛期に活躍した選手だと、第7回世界チャンピオンのフランシスコ・フィリオや第7回・8回世界大会4位のグラウベ・フェイトーザ。
そして、第7回世界大会5位のニコラス・ペタスが有名でしたね!
フランシスコ・フィリオ
グラウベ・フェイトーザ
ニコラス・ペタス
最近だと、第12回世界チャンピオンの上田幹雄がK-1とRIZINで大活躍しています。
また、キックからボクシングに転向した那須川天心も実は極真空手出身の選手。
上田幹雄
那須川天心
ここで紹介した選手は、まだほんの一部です。
他にもプロとして活躍している選手がたくさんいることからも、極真空手が弱いという評価をくつがえす証明となるでしょう!
極真空手はケンカも強い!?
極真空手に限らず、格闘技を習っている人は素人と比較すると圧倒的に強いといえます。
日々の厳しい稽古で培った打撃力や防御力、そして反射神経は、実際のケンカでも大いに役立つでしょう。
とはいえ、誤解をまねかないようにお伝えしておきますが、前提として極真空手を学んでいる人はケンカをしません。
もちろん、はじめはケンカに強くなりたくて極真会館に入門する方が多いのは事実。(僕自身もそうでした…)
しかし、厳しい稽古の中で本当の痛みを知ることで他人に対して優しくなれるため、そもそもケンカにならないようにするんです。
押忍の精神
極真空手の挨拶である「押忍」
これには尊敬・感謝・忍耐といった精神が込められています。
極真空手に入門してどれくらいで強くなれるのか?
何を持って「強い」とするかにもよりますが、極真空手に入門して1年もあれば一般人よりもはるかに強くなっているでしょう。
基本的な技術や体力が身につき、それなりに自信がつく頃合いだと思います。
しかし、本当の強さという意味でいえば、やはり黒帯の取得ではないでしょうか?
極真空手で黒帯を取得するには、一般的には5〜7年ほどかかるといわれています。
取得するには厳しい昇段審査があり、取得できずに空手人生を終える門下生も少なくありません。
ぜひ、強さの証である極真空手の黒帯を目指してみませんか?
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極真空手黒帯はどれくらいすごい?取得までにかかる年数や条件は?
まとめ:極真空手で強くなろう!
いかがだったでしょうか?
今回の記事では、極真空手が弱いといわれる理由や他の格闘技との比較、そしてケンカで役立つのかについて僕の視点から解説しました!
極真空手が弱いといわれる理由は、顔面攻撃や投げ技がないといったルール的な側面が要因でした。
しかし、これは競技の違いによるもので、他の格闘技においても同様のことがいえますね…
実際には顔面への攻撃を想定した稽古なども行っているため、一概に弱いとはいい切れません。
また、極真空手出身でK-1や総合格闘技といったプロのリングで活躍している選手も多く存在します。
これが、他の格闘技でも十分に通用する強さである証明ともいえるでしょう。
あなたも極真空手で真の強さを目指してみませんか?